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褐毛和種シンポジウムご報告 (その三)

2019年03月21日 お知らせ


高岡 和広チーフ (高知県畜産試験場大家畜課)
土佐あかうしのおいしさの特徴

Q. なぜ褐毛和種の方が黒毛和種よりオレイン酸が高くなったのか。

A. 不飽和脂肪酸の大部分を占めるオレイン酸の含有割合に影響する要因は、性別・出荷月齢・飼料・血統などさまざまあります。
その中の一つのSCD遺伝子は、飽和脂肪酸を不飽和脂肪酸に変える酵素をコードする遺伝子で、AA、AV、VVの3タイプの遺伝子型があり、A型遺伝子を多く持つと不飽和脂肪酸の生成量が多くなると言われています。

これまでの調査により、土佐あかうし(種雄牛・繁殖雌牛)はAA型が多くVV型が少ないことが分かっています。
県内の黒毛和種のSCD遺伝子型割合については分かっていませんが、他県の黒毛和種の報告と比較しても土佐あかうしはVV型は少ない傾向にあり、SCD遺伝子型割合が今回の結果に影響している要因の一つと考えられます。